第一園芸のXL胡蝶蘭は本当に大きいのか?
今回は第一園芸のXL胡蝶蘭って大きいの?どうなの?という質問が来たので、
大きさや背の高さが売りの第一園芸のXL胡蝶蘭について今回は徹底調査します。
XL胡蝶蘭とはなにか?
胡蝶蘭を扱って100年以上の第一園芸が自信を持ってお勧めします。『 背が高い 』『 花数が多い 』『 ひとつひとつの花が大きい 』と3拍子揃った同価格最大級の胡蝶蘭です。
第一園芸HPより
つまり、見栄えがいい胡蝶蘭というのをXLという言葉で「大きいよ!」と売りにしている胡蝶蘭です。
XL胡蝶蘭の大きさは?
大輪胡蝶蘭XLシリーズ3本立
36輪 95cm
42輪 100cm
48輪 100cm
54輪 100cm
大輪胡蝶蘭XLシリーズ5本立
60輪 100cm
72輪 100cm
となっています。
約1mというのが平均サイズとなっています。
また、XL胡蝶蘭とは別にプレミアム胡蝶蘭というものも第一園芸ではあるのですが、これはもう一段階小さいようです。
※第一園芸は森田園芸の胡蝶蘭をよく取り扱っているので、プレミアム胡蝶蘭は75〜85cm程度と思われます。
さて次は、タイトルにもある本題について調査してみましょう。
第一園芸のXL胡蝶蘭は本当に大きいのか?
前置きが長くなりましたので、ここからは結論とそれに至る経緯を書いていきましょう。
さて、みなさんは1mのXL胡蝶蘭大きいと思いますか?
「XL胡蝶蘭という名前だし、1mってそこそこ大きいんじゃないかな?」と思われる方もいれば、
「普通じゃないの?それくらいの大きさはあると思う」という方まで様々いるかと思います。
答えから言うと、1mの高さという点においてはごくごく普通の胡蝶蘭です。
1mの胡蝶蘭というのは、中部、関東地区ではたしかに大きい方かもしれませんが、全国的に見ればちょい小さいと言っても過言ではない。
特に九州であれば、1m以上は当たり前なので、なぜわざわざ言うのか不思議なレベル。
というのが実情です。
もう一度XL胡蝶蘭の定義に立ち戻りますと
『 背が高い 』『 花数が多い 』『 ひとつひとつの花が大きい 』でした。
『 背が高い 』→普通、産地によっては小さい
『 花数が多い 』→36輪のどこが多いのかわからない
『 ひとつひとつの花が大きい 』→サイズも公表してないため比べようがない
要は野球で言えばスリーアウト気味のツーアウトといった感じでしょうか?
そこで気になるのが
なぜXL胡蝶蘭というハッタリを言う必要があったのか?
これは容易に推測できます。
まず第一園芸の業績を見てみましょう。
調べられるものでは、2008年のデータが年商78億、2012年が58億、2017年が57億
直近の数字は公開されていません。つまり売上は下がっています。
こうみると見事なる右肩下がりで、胡蝶蘭の売上不振もその要因の1つであったと考えられます。
ここで台頭するのがネットの胡蝶蘭屋。
店舗に展示する必要がないため生花店よりも質が高く、店舗に余分なテナント料と人件費を割く必要が無いため、
胡蝶蘭の質の高いものを安く提供できるわけです。またより手軽に購入できるようになってしまいました
これがでてくることで、たくさんの生花店や大手生花チェーン(もちろん第一園芸も)が胡蝶蘭需要を奪われたわけです。
やばい!ネットの胡蝶蘭屋に売上取られてる!なんとかしなければ!
と思ったところで、第一園芸の場合は三井財閥系ということで、露骨なPRも難しい、オンラインサイトを派手にするのもコーポレートカラーに合わない、安売りも三井系の人材が流入してきて人件費も上がるためできないと、苦しい台所事情で出遅れました。
会議だ会議!
そうだ課長!XL胡蝶蘭なんて名前どうでしょう?
大きさなんてわざわざ測る人もいないし、そもそも興味ないだろうし、大きくて質がいいと思ってもらえそうじゃないですか?
いいねキミ!今日から我社の胡蝶蘭はXL胡蝶蘭でいこうじゃないか!
とあくまで推測ではありますが、このような形で、普通の大きさの胡蝶蘭がXL胡蝶蘭と名前が変わって生まれた可能性は極めて高いです。
しかし、私の目には大きく見えた
こうおっしゃる人もいるかも知れません。
それもまた実は真理なのです。
直販系に乗り出した農園の出す胡蝶蘭(はなやか、海老名洋蘭など 10000円からを売りにする激安胡蝶蘭屋)はかなり小さい。
送料を抑えるために花の高さを犠牲にしました。65〜85cmというオチビサンの胡蝶蘭です。
この胡蝶蘭たちと並ぶとたしかに大きく見える。
これもXLという名前がついた由来かもしれません。
しかし現在では、ネットショップも激安小さい胡蝶蘭型のショップと大きな胡蝶蘭で適正価格型ショップにわかれてきており、
大きな胡蝶蘭で適正価格型ショップの基準で行けばXLは至って普通の胡蝶蘭なのです。
総論
XL胡蝶蘭自体は、普通の胡蝶蘭なので買うのが良くないというわけではありません。
ただ名前はちょっと張り切り過ぎと言うか、誤認させてしまうというか残念な形のネーミングと言わざる終えません。
従って、そういう名前をつけるセンスが合う人には、悪くないと思いますが推奨し難いかと思います。
自分の目で見て確かめたい!という人は都内11区(千代田区、港区、中央区、新宿区、渋谷区、品川区、江東区、大田区、世田谷区、目黒区、中野区)が配送エリアとなっておりますので、一度頼んで見られてもいいかもしれません。
私の個人的な見解では、生花店に行って自分の目でみるか、大きな胡蝶蘭を適正価格で販売してるネットショップでの購入が無難かと思われます。
今回の調査は以上です!
今後も胡蝶蘭業界の深い情報をご紹介してまいりますので、よろしくお願い致します。